背景 
『中華人民共和国長江保護法 』 2021 年 3 月 1 日から施行の影響で、2021 年 3 月以降(特に下半期以降)より
上海向け貨物の中国 SDS の第 3 項で、 組成情報(成分名称、 CAS 番号、比率)を 100 %開示するよう 、船会社様等から要求され困っているとのご相談が急増。多くの船会社様等で100 %開示しなければ、ブッキングできない。 状況が続く。
 
 
 規制対象になる危険化学品 
1『 危険化学品目録 』 2015 版)の備考欄で「劇毒」( 剧毒)の記載がある化学品
2『 内陸河川輸送禁止危険化学品目録 』 2019 版)が規定する危険化学品
『内陸河川輸送禁止危険化学品目録 』 2019 版)のうち、 全面輸送禁止の危険化学品は 228 種 、
バラ積み形式による内陸河川輸送禁止の危険化学品は85 種 。
(バラ積み形式の輸送は許可されないが、包装済み形式(ボンベ、タンク、ポータブルタンク、コンテナを含む)の輸送は、問題ない。)
 
 
 罰則 
第90 条
長江流域において、劇毒化学品 ならびに 国指定の内陸河川を通じた輸送禁止対象の危険化学品 を
水上輸送したものは、県レベル人民政府の交通運輸主管部門、或いは海事管理機構より、改善命令を出し、
違法に得た所得を没収し、併せて20 万元以上 200 万元以下の罰金を科す 。
直接担当する主管人員およびその他直接的な責任者には、5 万元以上 10 万元以下の罰金を科す 。
状況が重大な場合、業務停止命令や関連許可証の取消しの処分にする。
→罰金のみならず、重大なケースの場合、船会社、フォワーダー様が業務停止命令や許可証の取消しも有り得る。
 
 
 輸送禁止の危険貨物に非該当を説明しても、受け入れてもらえない場合の解決策 
上海海事局 『 長江保護法 』 の輸送禁止危険品に非該当の「ホワイトリスト」公示のサービス提供を推進すると公表
商業機密情報の開示ができない混合物について、企業からの申請内容を審査。
企業が上海海事局に開示したすべての成分が、輸送禁止の成分に該当しないと判断されると、
『 長江保護法 』 の輸送禁止貨物には該当せず、上海港への入港、上海港からの出港に関する制限を受けない
 
アジアンエクスプレスにご依頼の案件は、 SDS及び成分表をご提出頂き、CNCIC 中国化工信息中心有限公司との協力によりCNCICから上海海事局に審査の申請を致します。
 
◎ホワイトリストの公開内容◎
関連企業名称/中文品名/規格及び型番/UNNo./ UN No.の等級
 
※上海海事局のホワイトリストに収載された貨物であれば、100%の成分情報開示ではないSDSでも引き受けてくれるかにつきましては、各船会社様やフォワーダー様のご判断になりますことを予めご了承下さいます様お願い申し上げます。