深圳市应急管理局は2025年に実施された危険化学品関連の違法行為に対する行政処罰の典型事例を公表しました。
本公示は、同市における安全生産・危険化学品管理の実務上の留意点を明示するものであり、関連企業にとって重要な参考情報となります。以下に、危険化学品に関する違法内容および罰金処分のポイントを抜粋しました。
1. 危険化学品の登録手続き義務違反
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違反内容:危険化学品である物質を輸入したにもかかわらず、必要な危険化学品登録証を取得していなかった。
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適用法令:『危険化学品安全管理条例』第六十七条
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処罰内容:40,000人民元の罰金
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ポイント:危険化学品として扱われる物質を輸入する際は、事前に登録手続きを完了する必要がある。
2. 危険化学品の不適切な保管
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違反内容:大量の硝酸を専用倉庫・専用設備外で保管していた。
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適用法令:『危険化学品安全管理条例』第二十四条
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処罰内容:60,000人民元の罰金
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ポイント:危険化学品は専用倉庫や専用場地で、設備および管理体制を整えて保管することが法的に義務付けられている。
3. 安全生産一般管理の不徹底(安全設備維持管理)
※直接は化学品登録違反ではありませんが、安全設備に関する違反として同公示で取り上げられています:
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違反内容:安全設備(呼吸器・粉塵防爆設備など)の定期的な点検・保守が不足していた。
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処罰内容:30,000人民元の罰金
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ポイント:危険化学品の取り扱いに限らず、生産設備・安全装置については定期的な維持管理が義務付けられていることが強調されています。
まとめ:ポイントと留意点
深圳市の事例から、企業として以下の点が重要であることが分かります:
✔ 危険化学品の登録・許認可は必ず取得すること
✔ 危険化学品の保管は専用設備・倉庫で行うこと
✔ 安全管理設備の維持・点検・保守を徹底すること
✔ 法令違反は罰金だけでなく行政指導・業務停止等につながる可能性もある
これらの遵守は企業の法令順守(コンプライアンス)のみならず、従業員安全・事故防止の観点からも不可欠です。
詳細につきましては、以下のリンクより公示ページをご参照ください。
https://yjgl.sz.gov.cn/yjgl/zhjg/sgyhbg/content/post_12532837.html