台湾の環境部は、「環境衛生用薬剤に含有が禁止される成分およびその検査方法」の改正案を予告し、新たに「メトキシクロル(Methoxychlor)」を環境衛生用薬剤の製造、加工、輸入、輸出、販売、または使用において含有が禁止される成分として追加すると発表した。あわせて、検出限界値を10 MDL(Method Detection Limit)に設定しています。
今回の改正は、メトキシクロルの国際的な使用禁止の動向に対応するものです。メトキシクロルは有機塩素系殺虫剤の一種であり、世界の多くの先進国ではすでに農業用途や殺虫剤での使用が禁止されています。
同成分は生物蓄積性が高く、神経系・内分泌系・生殖系に悪影響を及ぼすおそれがあることから、国連の「ストックホルム条約(POPs条約)」においても残留性有機汚染物質(POPs)に指定されています。
環境部は、「国民の健康保護および生活環境の保全を目的として、環境用薬管理法第7条に基づき、メトキシクロルを禁止成分として追加した」と説明しています。
(※台湾では、害虫駆除剤や消毒剤などの環境衛生を目的とした薬剤を「環境用薬」と呼称している。)
また、同部の調査によると、現在国内で登録されている環境衛生用薬剤にメトキシクロルを含む製品は存在しておらず、今回の禁止措置による国内業界への影響はないとしています。
詳細は、以下のリンクから原文を確認できます。
https://enews.moenv.gov.tw/page/3b3c62c78849f32f/5f506e34-bc40-47db-bba6-247eecf35f95