江蘇省応急管理庁は、『江蘇省工業企業安全生産リスク報告規定(意見公募稿)』を公表し、2020年3月10日まで意見公募を行いました。この規定は、江蘇省内の工業企業に適用され、各企業にリスクの識別(リスク特定)、リスク管理の実施を要求し、リスク報告の要求に該当する場合は、毎年1月末までに前年分のリスク報告を行うよう規定する制度になります。

 

以下は、「リスクの識別」、「リスク管理」、「リスク報告」及び法的責任の要旨です。

リスクの識別

・本規定が言う安全生産リスクとは、生産、経営活動における生産安全事故発生の可能性とその結果がもたらす重大性の程度の組み合わせで、リスクレベルが高いものから「重大リスク」、「比較的重大なリスク」、「一般リスク」及び「低リスク」の4段階に分かれる。

 

・「比較的重大なリスク」と「重大リスク」は、「比較的重大以上」のリスクレベルに分類され、企業の生産、経営活動において「比較的重大以上」の事故が起きる可能性のリスクを指す。

 

・「比較的重大以上」のリスクに対しては、リスト管理を実施する。江蘇省応急管理庁が関連部門と共同で『江蘇省工業企業安全生産比較的重大以上のリスク目録』(江苏省工业企业安全生产较大以上风险目录)を制定し、適時改訂する。

 

・ 企業の生産管理者、技術人員などが少なくとも年に一度は生産現場内の製造工程、施設・設備、作業環境などの分野における安全リスクの 識別を行うこと。『江蘇省工業企業安全生産比較的重大以上のリスク目録』に該当する場合は、すべて比較的重大以上のリスクとして識別すること。 企業が自身の安全状況と条件から必要と判断する場合は、その他のリスク識別方法によりリスクの識別を行い、レベル分けをしても良い。

 

・比較的重大以上のリスクと識別したなかで、以下の状況の一つに該当する場合、重大リスクとして確定しなければならない。

 

(一)重大危険源を構成する場合;

(二)中毒、爆発、火災などの危険な要素を有する場所で、事故発生時には10名以上の死亡者が出る可能性がある場合;

(三)識別を経て確定したその他の重大リスク。

なお、比較的重大以上のリスクと識別したなかで、重大リスクに該当しない場合、

比較的重大なリスクとして確定する。

 

・ 比較的重大以上のリスク目録に入らないその他のリスクで、事故発生の可能性及びその結果の重大性が比較的低く、比較的重大なリスク及び重大なリスクを構成しない場合、一般リスクまたは低リスクとして確定する。

 

 


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